一人高齢者問題の背景について

高齢者を持つご家族の方は、
本当は定期的に親御さんとしっかり接したいと考えていると思われます。

しかし、親御さんと接する時間はなかなか取れないのが現状だと思います。

一人高齢者問題の背景としては、
社会問題や現代の社会構造の影響を受けています。

 

日本は、戦後企業中心社会が形成されたため、
労働者の生活よりも仕事の方が優先されました。

⇒長時間労働は当たり前になり、家族と接する時間が減りました。

さらに核家族化が進み、
結果として、今の時代においては、一人暮らしの高齢者が増えています。

当然、日々の仕事や社会生活が忙しいため、
なかなか一人暮らしの親御さんのところに帰省することは大変であります。
 

また、経済政策に比べて、社会福祉政策においては遅れをとっており、高齢者向けの社会福祉サービスが整っていないのが現状です。

日本の社会福祉サービスは、体が悪くなり、支援や介護が必要になってから、必要な分だけ措置をとるかたちのものが多いため、なかなか普通の人はサービスを受けられないと思います。

一方、民間サービスの場合は、病気がない方でもサービスを受けることができますが、
国や自治体の支援が受けられないため、
公共サービスに比べて、費用は高額になってしまいます。

そのため、特に一人暮らしの高齢者を持つ家族の中には 社会福祉サービスを利用することを検討されていたと思いますが、なかなか適切なサービスを受けるのは難しい状況です。

したがって、親御さんに一人でがんばってもらうしかなくなり、
親御さんが一人孤独に過ごす日々が続いてしまうケースが多くなります。

これが一人高齢者問題の背景であります。
 

だからといって、
このまま高齢者が一人で過ごす日々が続くと、いろいろなリスクがあります。

⇒ 高齢者一人暮らしの問題点とリスク

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